ユーザーインタビュー

株式会社Torch.company

株式会社Torch.company
株式会社Torch.company

「創業時にどれだけバックオフィスを
構築できるかで会社の成長速度は決まる!」

川端慎之介 様

川端慎之介 様

代表取締役CEO

森トラスト・ホテルズ&リゾーツに12年間在籍。人事・総務・情報システム・現場(コスト)管理・レストランサービスや新規ホテル開業プロジェクトなど、ホテルに関する業務を幅広く経験したのち、2014年に起業。

誰もがパンを楽しみながら居心地よく過ごせるお店

蒲田駅から線路に沿って南に歩くこと約10分、住宅街のなかにお洒落なカフェベーカリーが忽然と姿をあらわした。今回取材をさせていただく「トーチドットベーカリー」である。
コンクリート打ちっぱなしの壁に、流木や天然木をアクセントに使ったインテリア。焼きたてパンをのんびりといただけるカフェスペース。子ども連れでも気兼ねがないベンチゾーン。いろんなシチュエーションで楽しめそうな店内は、お洒落なうえに気が利いている。

見るからに美味しそうな焼き立てパンは、国産小麦100%にこだわった本格派だ。一番人気は、「松明(たいまつ)」と名付けられた食パン。白神こだま酵母を使用した自然な甘みが特徴で、卵・バター・乳製品は一切使用していないので、アレルギーのある人、カロリー制限をしている人はもちろん、お子様や健康に気を使っている人にも嬉しい。

イメージ

誰もがパンを楽しみながら、居心地よく過ごせるお店。駅から近いとは言えない少々不便な立地ながら、地元の常連客に愛され、遠方のパン好きもわざわざ足を運んで買いに来るというのも頷ける。
このトーチドットベーカリーの共同創業者で代表取締役CEOの川端慎之介さんは、ラフォーレ倶楽部や東京マリオットホテルなどを運営する森トラスト・ホテルズ&リゾーツに12年勤め、ホテルに関する業務を幅広く経験、新規ホテル開業プロジェクトにも多数関わってきた人物だ。トーチドットベーカリーのきめ細かな配慮は、まさにホテル仕様というわけなのだ。

役割分担でクオリティの高いお店作りが可能に!

川端さんがベーカリーの経営に足を踏み入れることになったのは、大学時代からの友人である松本喜樹さんの「地元に根差した“街のパン屋”をやりたい」という発言がきっかけだった。

松本さんは大手チェーンベーカリー・神戸屋で10年の修業を積んだ、生粋のパン職人。その松本さんの独立を機に、メニュー構成とパン作りは松本さんが担当し、川端さんは人事・総務・経理を含めた経営面全般を担当するということにして、2人で創業を決めた。
「チェーンホテルの本部に12年在籍するなかでは、カフェやレストランサービスの指導・社内コンサルティングもやれば、人事部や総務部といったバックオフィス業務にも携わり、人事労務のシステム開発まで手がけてきました。自分でお店をやれば、そうした幅広い経験をすべて活かしきれると思い、松本と一緒にやることを決めたんです」

これがトーチドットベーカリーにとって、まさに「トーチ」(松明)のような効果をもたらした。川端さんと松本さんで役割を分担することで、しっかりとしたバックオフィス体制を築きながら、クオリティの高いパン作りに邁進することが可能になったからだ。

イメージ

「飲食業の難しいところは、経営や集客、マーケティングという部分について、方策を立てる時間がなかなかとれないということなんです。お店からすれば、商品を作って、目の前のお客様に提供するというのが一番重要。もしオーナーシェフでやっていたら、“売上が下がってきたから集客をしたい”と考えても、正直、そんな時間はなかなかとれないでしょう。ですから、経営の浮き沈みに対応して、何らかの手が打てる人間を1人確保しておくのは非常に大事なことだと思います。オーナーの取り分は半々になってしまいますが、経営を安定させ、長くお店をやっていくためには、2人体制というのは非常によかった」

そのかいあって、トーチドットベーカリーは創業から3年、順調に成長を続け、今年8月にはお隣の大森駅にも2店舗目をオープン。今、躍進の時を迎えているのである。

「自分で数字を見る」そのためにfreeeを導入

驚くことに、川端さんは創業当初からずっと1人で、専門家に頼ることもなく、給与計算から社会保険手続、帳簿の作成、経費精算、決算・税務申告までを一手に引き受けているそうだ。

「2店舗目もオープンしましたし、今後、税務調査が入るかもしれないという万が一の可能性にも備えて、最近ようやく顧問税理士さんに付いてもらったんです。
でも、決算時のダブルチェックや経営についてたまに意見をお聞きするくらいで、今でも記帳や給与計算などはすべて私1人でおこなっています。といいますか、むしろ自分できちんとできるように、創業と同時にfreeeを導入したんです」

その目的は、もちろん数字をリアルタイムで把握し、経営に活かすこと。そして、後々のためにそのデータをしっかり管理し、必要な情報をいつでも欲しいときに引き出せるような仕組みを作っておくことだ。

川端さんの前職のホテルでは、フロントマンからボーイ、調理人、清掃スタッフ、ゴルフクラブのキャディさんにいたるまで、勤務形態も給与形態もバラバラな人たちが大勢働く職場だった。
たとえばキャディさんなら、1ラウンドでいくら、0.5ラウンドでいくらと報酬が決まっており、さらに天候やバッグの重量などによって手当がつくこともあるそうで、通常の報酬基準とはまったく異なってくるのである。
そんなイレギュラーなことが頻発するホテル業界において、川端さんは給与計算や勤怠システムの開発に何年も携わってきたのだから、何でも1人でこなせるだけの知識と経験が当然のことのように培われていても、不思議はないのかもしれない。

バックオフィスは最初から一気に構築するのが吉

しかし、その知識と経験があるからこそ、川端さんは創業時の最初から、しっかりとした会計と人事労務の仕組みを構築しておくべきだと主張する。

一般的に、起業したての人というのは、やはり本業をどうするかという方向に意識が向きがちで、数字を管理することにまでは目が行かないことが多い。せいぜいExcelで簡単に数字を管理するくらいで、「経営」という視点がすっぽり抜け落ちていることも珍しくない。

しかし、ホテル時代に経営の大切さ、数字の大切さを徹底的に学んできた川端さんは、会計と人事労務に関しては、段階的に構築するのではなく、最初にある程度の仕組みをきちんと作り上げてしまうのが重要だと考えているのだ。
「最初は利益がどのくらい出るかもわからない状況でしたが、私としてはどういう状況になっても、後々のために給与や勤怠、売上などのデータをしっかり管理していきたいと思っていました。なのでExcelベースではなく、そこは少し無理をしてでも、最初からしっかりとしたソフトを導入するべきだと考えていたんです」

となると、あとは導入ソフトの選択が肝になる。前職では800人の従業員を管理するためにクライアントサーバシステムを構築してきた川端さんだが、アルバイトを含めても従業員20人規模の会社では、インストールする形式のソフトは向いていないと言う。

「セキュリティ面では安心ですが、その代わりにメンテナンスや管理が非常に大変。毎年毎年、“保険料率が変わった”“何が変わった”といってはCD-ROMが送られてきて、更新しなければいけないのは非常に手間」

イメージ

また、安易にソフトを導入して、あとでそれを変えるのも避けたかった。
「途中でソフトや仕組みを変えることになると、やはり入れ替えが大変でしょう。データを移行させるのも手間ですし、過去のデータが見られなくなるのも困る。あとでなるべく変えなくても済むように、最初からしっかりとした仕組みを構築しておくのが、もっとも効率よくバックオフィスの体制を築くポイントだと思います」

AIで学習していく再現性の高さに期待!

そんなわけで、手間がかからず、導入も簡単で、満足できるだけの機能を備えた長く使えそうなソフト……とこだわった川端さんがたどり着いたのが、会計freeeと人事労務freeeの同時導入だった。

「数字を全部自分で把握しないと意味がないので、自分でやるためにも、ソフト選びにはこだわりました。逆に税理士さんに丸投げだったら、何でもよかったと思います。そして、自分でやるからには、やはり入力業務に時間をかけたくはない。そこでクラウドソフトのなかでいろいろ比較して、freeeに決めました。ネットバンキングとも連携でき、会計連携も可能で、給与と会計の機能もそろっており、AIで学習していくという再現性の高さにも期待が持てた」

イメージ

実際に使ってみると、もともと経理や人事労務の経験がある分だけ、初心者でも感覚的に操作ができるfreeeに、最初はとまどうこともあったそうだが、
「すぐに慣れましたし、仕組みとしては面白いなと感じています。基本的にはわかりやすい、使いやすいソフトだと思う」という評価をいただいた。

現在は、入力作業があったとしても1日5分程度で済み、全体でも月に1時間もかからないそうだ。日中は川端さんも蒲田本店で接客にあたっているため、「そこに時間を取られるのは本末転倒なので、時間がかからず管理できているのはありがたい」という。

ネットバンキングや電子マネーを使いこなす

時間がかからず数字の管理ができているのは、川端さんが効率のよいやり方を構築していることも大きい。

たとえば、パン屋であるからにはスーパーで買い物をすることもあるが、その場合はnanacoの電子マネーを活用。現金はなるべく使わず、自動でfreeeに数字が反映されるようにしているのだ。

当然、ネットバンキング、クレジットカードもfreeeに同期しているし、給与振込も一括操作。レジにはiPadを使ったスマレジを導入し、売上も自動でfreeeに計上されるようになっている。

まれに、パン職人の松本さんが「美味しいブドウがあったから、これでパンを作ろう」と、現金で材料を購入してくることもあるそうだが、そういう場合の仕組みもすでに構築済みだ。

イメージ

何かを購入してきた人は、フォーマットが組まれたExcelのシートにレシート内容を入力。月末に川端さんのほうでCSVに加工して、freeeに一括インポートするようになっているのだ。
「最初、現金ベースのものはfreeeに手で入力していたんですが、量が多いとやはり面倒。でもこの仕組みを作ってからは、まったく手間がかからないようになりました。その他のことについても、正直なところ、入力作業というのはほとんど発生していません。freeeは毎日のようにチェックしていますが、基本的には“放っておいて数字だけチェックすればいい”という感じです」

目標は地元で愛されるパン屋さん

最後に、日々、計画的に経営に当たり、freeeを完全に使いこなしている川端さんに、freeeにどんな機能を望むか聞いてみた。

「人事労務freeeで言うと、今後、グループウェア的に機能する仕組みができたら面白いんじゃないかと思います。従業員同士で情報共有ができたり、そこから就業規則や人事の情報が見られたり、社内SNSができたり……。うちはアルバイトが多いので、メールで給与明細を送っても、見てくれない人もいるんですね。その場合、グループウェアとして機能していれば、自分の情報を自分でしっかりと管理できるような仕組みにつながるかもしれない。とまあ、これは私の勝手な要望なんですが、freeeの場合、“こういう機能があったらいいのに”と思っていても、いつの間にか変わっていて驚くことも多いので、期待しています(笑)」

今のところ、「課題らしい課題はない」という順調そのもののトーチドットベーカリー。2店舗目を出し、どんどん店舗展開をしていく意向なのかと思えばそうではなく、「拡大するにはしっかりとした技術のある職人さんも必要ですから、今は地に足をつけ、地元で愛されるパン屋であり続けることを一番に考えている」そうだ。

パン屋をやるにあたって、パンシェルジュ検定2級とパンコーディネーターの資格までとった川端さんにとって、やはり一番重要なのは、日々、足を運んでくださるお客様に、自らが愛すトーチドットベーカリーのパンで喜んでもらうことなのだ。蒲田に行く機会があれば、ぜひこの素敵なパン屋さんに立ち寄ってみてほしい。

トーチドットベーカリーバックオフィス構築のポイント

課題①
入力作業は極力減らしつつ自分で数字を管理したい

  • 現金はなるべく使わず、電子マネーとクレジットカードを有効活用。
  • スマレジとの連携で売上データも自動集計。
  • 給与振込は総合振込サービスを利用。
  • 現金での取引があったときは、Excelで管理できる仕組みを設け、月末にfreeeに一括取り込み。
課題②
情報共有の仕組みとスムーズな人材管理

  • 店舗が増えても同じ仕組みが使えるように、マスタ作りには時間をかけて、“見える化”の基盤を整えておく。
  • 従業員の人事情報は川端さんが入力。アルバイトが多いこともあり、本人に入力してもらって間違った場合、あとで修正するほうが面倒。
  • シフト管理は15分単位で出勤がずれることも多いので、割り切ってExcelで管理。
  • 勤怠はスマレジで管理。現状ではCSV化できるサービスが有料になるため、手で入力しているが、従業員の人数が増えたらCSVでfreeeに取り組めるようにしたい。
  • スマレジの機能で、POSのデータと働いているスタッフ情報が遠隔でもわかるため、自分が出勤していないときも店舗の混み具合を見てスタッフに指示が出せる。

Company Profile

株式会社Torch.company

東京都大田区西六郷一丁目2-14
03-6424-5929
株式会社Torch.company

ユーザーインタビュー一覧