トップページ 読んで学ぶ 製品コンセプト 開発秘話 “思い先行”の経営者の方々を支援したい「社会福祉法人 with freee」
開発秘話

“思い先行”の経営者の方々を支援したい「社会福祉法人 with freee」

クラウドサービスと従来のサービスの違い

会計freeeをベースに、社会福祉法人向けの拡張アプリを開発中の税理士法人ゆびすい。もともと全国2万社の社会福祉法人のうち約800社を顧客に持ち、社会福祉法人会計に特化したシステムを開発していたゆびすいが、freeeとの共同開発によって、そのシステムを進化させる取り組みだ。このプロジェクトに携わるゆびすい社員3名に、開発に寄せる思いを聞いた。

社会福祉法人とは?
社会福祉事業を行うことを目的に社会福祉法にもとづいて設立された公益法人のこと。法人数は全国で約2万法人あるという。その事業はおもに「児童福祉事業」「老人福祉事業」「障がい者福祉事業」の3つで、具体的には認可保育園や特別養護老人ホームなど。従業員数は30人前後で、いわゆるスモールビジネスの株式会社くらいの規模の法人が多い。

専門家でないと対応できない特殊な社会福祉法人の会計

税理士法人ゆびすいは、税理士・会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名の専門家を擁するゆびすいグループ7法人の中核法人である。1946年に大阪府堺市に経理事務所を開設してから70年を超え、現在では国内8拠点に展開、顧客数は約4,500社を誇る。

同社が特殊なのは、顧客の半数近くが学校法人や社会福祉法人、宗教法人などの公益法人である点。今回取材した社員の3人によると、同社では積極的に公益法人向けの会計のシステム化を進めており、さらなるサービスとしてクラウド化の導入を決め、「社会福祉法人with freee」を開発することになったという。
「もともと公益法人向けの会計ソフトは弊社独自でつくっていましたが、このソフトはPCにインストールして使用するものです。そうなると、複数の施設を展開している場合、会計データの扱いに手間がかかるという問題がありました。これを解消するためにクラウド化を検討しましたが、独自でおこなうのは技術的に難しいと。そんなときに、一般企業ではクラウド会計ソフトの導入が進んでおり、これを公益法人用に使えないかと考えました。弊社の顧客である公益法人のなかで、社会福祉法人は施設数と施設利用者の増加により、現場だけでなく事務でも人手が足りず、会計処理も複雑化しているという状況だったので、まずは社会福祉法人から進めることになり、freeeさんに提携を持ちかけさせていただきました」

社会福祉法人の決算書には、損益計算書と貸借対照表に加えて、資金収支計算書という独自のものがある。税務・会計に携わっている専門家からすると、一般の会計ソフトではこれに対応するのが非常に難しいようだ。

「資金収支計算書とは一般企業で言うところのキャッシュフロー計算書に当たり、各施設に現在、流動的なお金がどれくらいあるかを示す指標です。これを直接法で作成しなければならないので、手作業でおこなうのは限界があり、システム化する必要があります」

もともと社会福祉法人の会計作業は施設長などが自力でおこなうことが多かったようだが、年々業務が複雑になっており、専門家以外の人が手軽に決算書を作成するのはほぼ不可能であるという。

「企業が福祉事業に参入できる環境になってから、これまでのような不明朗会計ではいけないという声が高まってきました。その結果、2000(平成12)年に会計基準が大きく変わったのです。これまでは1施設ならば決算書はA4用紙数枚で済んでいましたが、いまは何十枚もの書類が必要になりました。その結果、近隣にいる知り合いの税理士の先生などにお願いするケースが増えましたが、こうした先生方も社会福祉法人の会計を専門としているわけではありませんので、対応に困っているということもよくお聞きします」

社会福祉法人特化の利点を活かして手厚いサポートができる

それなら、会計の経験値が浅い方でも使いやすい会計freeeを入口にした社会福祉法人用の会計アプリを導入すれば、日々の記帳や決算書作成の作業負担は軽減できるだろう。さらに言うと、社会福祉法人は特殊な制度でさまざまな規制や補助金、予算書作成、所轄庁監査、難解な役所文書などがあり、税務・会計以外にも相談に乗ってほしいという顧客も多い。

「この業界について理解していないと、ことがうまく運ばないケースは多いですね。弊社の場合は社会福祉法人に特化していることもあって、業界の情報を収集しやすい環境にあります。常日頃からいろいろな問題点や悩みなどのご相談を法人関係者から受けており、ひとつの解決策が見い出せたら、ほかの法人にも情報を提供できるので、相乗効果で手厚いサポートがおこなえます。その一例が新施設の開設です。事業計画、資金計画、予算編成、不動産登記業務、所轄庁への認可手続き等のサポートをしています。

社会福祉法人の経営者は、社会的意義という“思い先行”で自分の私財を法人へ寄附して事業を始めている方が多いです。私たちが通常のサービスを提供しただけで、そのつど感謝の言葉を口にされます。施設運営も利用者目線でおこなわれているので、同じサービス業として、その“思い”には敬服しています。今回開発した会計アプリは社会福祉法人に関与している税理士事務所の先生方にも使っていただき、バックオフィスの効率化に貢献できればと考えています。今後も経営者の方々が安心して事業に取り組める環境が広がっていくことを切に願っています」

「社会福祉法人 with freee」のしくみ

Company Profile

税理士法人ゆびすい

大阪府堺市堺区向陵西町4-5-5ゆびすいビル
072-238-0171
072-222-0175
社会福祉法人へは2000年度の新会計基準の導入を契機に関与。会計・税務以外に設立・登記、給与計算・規則作成も支援しており、現在の顧客数は800ほど。

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