会計freeeの特長

会計freeeのメニュー構成

会計freeeのメニュー構成

デザインからメッセージを読み解こう!

会計freeeの特徴を理解するためには、メニュー構成を理解するのが一つの近道と言えます。なぜならメニューには設計者が 「こう利用して欲しい」という意図が現れるものであり、そこから設計者の目指すプロダクトの理想像やコンセプトをうかがい知ることができるからです。

また、今後はそのようなユーザー体験(UX)をきちんとデザインしたサービスが主流になり、ただ機能が一定のカテゴリーごとに並んでいるだけだったり、滅多に使わない機能と頻繁に使われる機能が同列に配置されているようなユーザーの利用シーンを想定していないサービスは、変革するか他に取って代わられることになるだろうと言われています。

メニュー構成

会計freeeには振替伝票がない!?ってどういうこと??

取引メニュー

というわけで、会計freeeのメニューを見てみると一番左側に「取引」があります。つまり、最も頻繁に、定期的に利用することを想定しているのが「取引」ということになります。一般的には、すべての伝票の基本となる「振替伝票」が最も使われるメニューであり、振替伝票で仕訳を切ることが最も多い利用シーン=UXとして設計されているようですが、会計freeeでは「振替伝票」は「取引」の中に存在しません。

では、どこにあるか?というと「決算」(法人プランの場合。個人プランの場合は「確定申告」)の中にあります。つまり、会計freeeでは「振替伝票」は決算時にしか使わないメニューとしてUXが想定されているのです。

決算メニュー

会計原則や会計処理のやり方が変わっていないのに、なぜ振替伝票の取り扱いに差が生まれるのか?なぜfreeeでは振替伝票が脇役に追いやられているのか?

簡単に言ってしまえば、freeeは会計事務所と事業者の双方が使うことを想定してUXが設計されているからです。つまり、アドバイザー目線で言えばより自計化を進めやすいソフトだと言えますし、業務の部分外注を活用しやすいソフトだと言えます。

すべて振替伝票で処理する1伝票制の場合、 すべての会計事象を仕訳に起こせる知識と経験が必要になってきます。対して、会計freeeは(取引とは何か?は事項で詳述するので)乱暴な言い方をすれば5伝票制を採用しているので、日々の商取引は入金伝票、出金伝票、仕入伝票、売上伝票で記帳するので会計知識が不十分でも作成が可能となり、減価償却や引当金、経過勘定等の決算整理仕訳、すなわち会計独特の記帳技術を必要とするものだけを振替伝票で作成することになるので、難易度やリスクに応じて適切な分担が可能になります。例えば日々の現預金取引の記帳は自計先にやってもらったり、外注先に委託したりして、イレギュラーな取引等の検討に集中することも考えられます。

さらに言えば、難易度やリスクに応じた区分処理はアドバイザー業務にさらなる恩恵ももたらし得ます。監査は試査、税務は精査と言われてはいますが、多量の取引を自計化先と事務所、事務所職員と事務所経営者等で分業して最終的な税務申告を完了させることを考えると、リスクに応じたチェックの粒度やチェック手法の選択、チェック体制の構築は不可欠だと思われます。

でも、入金伝票他もどこにもないのはどういうこと?

取引メニュー

それでは日々の商取引を記帳する入金伝票、出金伝票、仕入伝票、売上伝票はどこにあるのか?厳密に同じものはありません。が、ほぼ同じように使えるメニューとして「取引を登録」が該当します。

「取引を登録」メニューを選択して出てくる入力フォームにおいて、今回の入力取引が「収入取引なのか/支出取引なのか」と「掛取引(未決済)なのか/現金取引(決済完了)なのか」を選択することで、該当する伝票と同じ入力が可能になります。例えば図のように「収入」「完了」を選択すると、収入取引で、かつ現金取引を入力するフォームとなるので、「入金伝票」を起票したのと同じ結果になります。同様に「収入+未決済=売上伝票」、「支出+完了=出金伝票」、「支出+未決済=仕入伝票」相当ということになります。

入力フォーム

ちなみに、厳密には同じではない理由の代表例を記載しておくと、会計freeeでは取引が発生してから決済されるまでの一連の商行為全体で一つの取引として取り扱うため、掛売上と売掛金の回収は一つの取引として処理する必要があり、掛売上時に売上伝票を起票し、回収時に入金伝票を起票するという使い方はできず、掛売上時に登録した取引を決済する必要があります。

掛売上時、回収時、それぞれの時点時点の取引を正しく入力するだけで良いという発想であれば、別々に入力できた方が簡単かつ便利で望ましいという結論になると思います。しかし、債権は発生から回収までちゃんと管理し、回収漏れ等のビジネスリスクを適切にコントロールするものだというUXを想定すれば、一つの取引として処理するfreeeのやり方の方が合理的で望ましいと言えるのではないでしょうか。

伝票入力はできる、が推奨していないって本当?

取引メニュー

改めて「取引」の中のメニュー構成に目を向けると「取引を登録」が一番上にありません。一番上、すなわち一番使って欲しいメニューは「自動で経理」だとわかります。
弊社代表佐々木がfreeeを世に出すにあたってユーザーにヒアリングすると、求められていたのは「入力が速くできる」ことであり、「入力の必要がない会計ソフト」を求める声はひとつもありませんでした。

それでも「結局は入力が必要であるということが課題なんだ」と捉え、「入力の必要がない会計ソフト」の開発を断行した経緯があり、「自動で経理」は会計freeeの根幹の機能なのです。

では、なぜ入力行為をなくす必要があるのでしょう?
そもそも入力という行為は一連の会計業務の中で主要イベントではあるものの、独立したプロセスでもなければ目的でもありません。取引が発生したと言う事象をとらえ、入力するための情報や根拠資料を収集し、入力し、入力した結果にエラーがないかを確認し、入力した情報を加工して利用するという一連のプロセスの中の1モジュールであり、最終的に正確な情報が利用可能になっていることが目的であり入力は一つの手段でしかないと言えます。加えて、人間はどんなプロでも疲労し、ミスを犯し、判断にブレが生じうる存在です。その人間が作業することを前提にした場合、どんなに入力行為に手を加えても、後工程のチェック体制の構築が不可欠である等、改善・最適化には限界があります。

であれば、入力という行為のみを最適化するために、不確かな情報で入力をしたり、入力の正確性を犠牲にしたり、確認・チェックをやめてしまったり、入力情報を制限して不十分な情報しか利用できないようにしては、本末転倒と言えます。

つまり人間による入力作業を削減するという選択は、正しく税務申告をするという会計事務所のミッションに照らしても合理的な選択と言えます。

メニュー構成
取引メニュー

ちなみに「自動で経理」を使って欲しい、という想いは「口座」がトップメニューの一つになっているところにも見て取れます。口座の設定は言ってしまえば初期設定の一環、「設定」の中に入れてしまっても良いのに独立したメニューにしているところにこだわりを感じることができます。
口座を設定し、銀行明細等を自動連携して初めて「自動で経理」が使えるようになる。だからこそ、何をおいても口座を設定して欲しいという強い想いが伝わってきます。

一方で、もちろん入力が不可欠であることは理解しており、「取引を登録」だけでなく入力を効率化・最適化するための「連続取引登録」も用意しており、決して入力をないがしろにしているわけではないことも見て取れます。

いろいろ分析するのも面白いが、まずは使ってみるのが一番

まずは使ってみる

freeeのようなクラウドサービスの良い点はすぐに使い始められること。分厚い説明書とにらめっこして、使えるようになるまでハードもソフトもあれこれ設定して、ということが基本的に不要です。メニューから設計者の意図を読み解く面白さを解説してはみたものの、プロダクトはこう使って欲しいというUXデザインに沿って設計されているので、まずは使ってみて、頭で理解するよりも先に体で覚えてしまう方がプロダクトを使いこなすには一番かもしれません。

会計freeeの特長一覧

クラウドサービスの特長

クラウドサービスの特長

クラウドサービスは、従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウェアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供するものです。利用者側が最低限の環境(PCや携帯情報端末などのクライアント、その上で動くWebブラウザ、インターネット接続環境など)を用意することで、どの端末からでも、さまざまなサービスを利用することができます。

2017.11.15 もっと読む
クラウドって何?

クラウドって何?

「クラウド(cloud = 雲)」という言葉、最近はインターネットやニュースだけでなく、テレビCMでもカジュアルに使われるようになりました。会計事務所の方は「マイナンバー対策クラウドで」というDMや広告を見たことがあるという方も多いと思います。一方、クラウドに対して、どんな特徴があるのか分かっていなかったり、何となく不安を抱いていたりしませんか?

2017.11.15 もっと読む