税務調査対策を学ぶ

特官の職格と権限

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今回のコラムでは「特官(とっかん)」の職格や権限について解説します。

「特官」はあくまでも略称で、正式には「特別国税調査官」です。

ある程度の規模があるが(国税局ではなく)税務署管轄となっている調査対象を管轄しています。

特官管轄になる基準は税務署(の規模)ごとに異なっていますので、一概には言えません。
特官は自身で部門を有しており、いわゆる「特官部門」には数名の調査官が所属し、この調査官は通称「付(づき)」と呼ばれています。 (特官付きの調査官、という意味です。)

あまり知られていませんが、特官には2種類あって、「厚紙(あつがみ)」と「薄紙(うすがみ)」です。
「厚紙特官」
国税職員の名簿でいうと、副署長のすぐ下に 名前がきます。職格でいうと副署長と同列です。副署長を経験してから就く方もいるくらいの職格だといえば、わかりやすいでしょうか。

「薄紙特官」
国税職員の名簿でいうと、法人課税部門などの 各部門の一番上に名前がきます。各部門に特官がいることになります。
以前は、一般部門の管轄であった調査が、特官の管轄に変更になった、もしくは薄紙特官の管轄であった調査が、今回から厚紙特官の管轄になったような場合は、 単純に調査対象者の規模が大きくなったのであって、何か特別な意図があるというわけではありません。 この点は気にしない方がいいでしょう。

特官は総じて言うとプレイングマネージャーで、自身も調査の現場に行きますし、調査をまとめる段階においては、一般部門の統括官と同じく、自身が決裁権をもって処理することになります。

ただし、特官だからといって、すべてにおいて決裁権を持っているわけではありません。
税務署によって相違しますが、増差所得が 多額に見込まれるような調査事案であったり、重加算税や長期仕掛事案の場合は、副署長や署長に決裁が必要なケースもあります。
ただ、ほとんどの調査事案では特官が判断・決裁できるはずなので、一般部門の調査とは相違し、調査の交渉相手は特官になることがほとんどでしょう。

税務署の税務調査では、一般部門と 特官部門を分けて考える必要があります。

※本ページの情報は、2018年1月31日時点での情報になります。

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Profile

久保憂希也

元国税調査官 株式会社 InspireConsulting代表取締役 株式会社 KACHIEL代表取締役社長
1995年
慶應義塾大学経済学部入学
2001年
国税庁入庁 東京国税局配属 飲食店・医療業・士業・芸能人・風俗等の税務調査を担当する その他外国人課税事務、確定申告関連事務を担当
2008年
株式会社InspireConsulting設立、 税務調査のコンサルタントとして活動し、数千名の税理士に税務調査の正しい対応方法を教えている
2016年
株式会社 トラスタックス(現KACHIEL)と経営統合 現在、 株式会社 KACHIEL代表取締役社長

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