税務調査対策を学ぶ

専科と普通科の違い

クラウドサービスと従来のサービスの違い
私への質問・相談の中で常に多いのは、「調査官の経歴から傾向を知りたい」というものです。

今回は、調査官の経歴の中でも、「専科」と「普通科」の違いに関して解説します。

調査官は大きく2つの採用枠に分かれています。

(1)国税専門官採用:いわゆる「専科」

(2)税務職員採用(旧国家公務員採用3種試験(税務)):いわゆる「普通科」

例えば私は、2001年に国税に入っていますので、「専科31期」という代になります。同じ年の普通科は「普通科61期」です。

だからといって、広域担当は上記のような調査事案だけを担当しているのかというとそうではなく、単一の税務署が普通に行っている調査事案にも同行するケースもあります。

(1)(2)ともに、「(大蔵)事務官」という官職からスタートすることになります。

【専科のキャリア】

採用(4月)
⇒ 基礎研修(4月〜7月)
⇒ 税務署への配属(8月)
⇒ 3年間の実務
⇒ 専科研修(8月〜2月の7ヵ月)
⇒ 国税調査官になる

※専科研修までの実務「3年」は期によって異なり
私(31期)は1年しかありませんでした

【普通科のキャリア】

採用(4月)
⇒ 基礎研修(4月〜3月の1年)
⇒ 税務署への配属(4月)
⇒ 6年間の実務
⇒ 研修
⇒ 国税調査官になる

また、普通科の場合、その後のキャリアとして「本科研修」というものが存在します。

普通科は調査官になってから、10年未満、かつ40歳未満の条件で 本科研修を受講するための試験を受け、合格すれば本科研修を受講することになります。
https://www.nta.go.jp/ntc/kenshu/honka.htm

本科研修は誰しもが受講するものではなく、希望者が試験を受けて合格しなければ受講できません。

ただ、本科研修の終了が将来的な税理士免許の取得プロセスの一つとなっており*、 また昇進にも影響しますので、受験しない普通科の調査官はほぼいません。(受験しても受からない調査官はいます)

国税の職歴を見ると「本科」と載っているのは、上記研修を受講した経歴です。

一方で、専科研修は受講資格がないため、自動的に受講することになります。

各研修内容等は下記に載っています。
https://www.nta.go.jp/ntc/kenshu/shiteikenshu/index.htm

その後のキャリアは、いつ「上席」になるのかで昇進度合いがわかります。

専科と普通科は当初からステップが違います。ぜひ知っておいてください。

※本ページの情報は、2017年12月28日時点での情報になります。

オフバラ

Profile

久保憂希也

元国税調査官 株式会社 InspireConsulting代表取締役 株式会社 KACHIEL代表取締役社長
1995年
慶應義塾大学経済学部入学
2001年
国税庁入庁 東京国税局配属 飲食店・医療業・士業・芸能人・風俗等の税務調査を担当する その他外国人課税事務、確定申告関連事務を担当
2008年
株式会社InspireConsulting設立、 税務調査のコンサルタントとして活動し、数千名の税理士に税務調査の正しい対応方法を教えている
2016年
株式会社 トラスタックス(現KACHIEL)と経営統合 現在、 株式会社 KACHIEL代表取締役社長

税務調査対策を学ぶ一覧

調査前に修正申告を出す意味

調査前に修正申告を出す意味

そもそも理解を間違っている方が多いのですが、調査初日前までに修正申告を提出するということは、その税務調査においては、当初申告ではなく、修正申告を対象とした調査ということになります。

2017.12.14 もっと読む