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クラウド完結型の「業務フロー」構築の極意 STEP 1

クラウドサービスと従来のサービスの違い

ここまで読んできて、freeeの目指す「クラウド完結型社会」が決して夢物語ではないということがおわかりいただけたのではないでしょうか。となると、次の課題はどうやってその流れに乗り遅れないようにするか。

ここではもっともっとクラウドを理解して、うまく導入できるステップをご紹介します。

STEP 1:完成形をイメージしておこう!

クラウド完結型社会になったあとの自社の業務フローはどうなっているでしょうか。
社内のありとあらゆる業務がクラウドサービスを使って連携し合い、
効率的に最大限の価値を出せる強い組織になっていることでしょう。


上図は、会社全体のバリューチェーンが各クラウドサービスで実行され、かつ、各クラウドサービスがAPI・RPAによってつながった結果、業務全体が有機的一体となって機能するエコシステムのイメージ。ポイントは2つ、すべての業務がクラウド化され、かつ、相互に連携していること。

freeeを使っている皆さまなら、会計業務の二重三重の重複業務はだいふ解消したでしょう。ですが、会社の中で起きている無駄はそれ以外にもいっぱいあります。たとえば、机の引き出しの中に眠っている新規顧客開拓セミナーで取得した名刺をきちんと顧客管理システム(CRM)に入れておけば、社名、部署名、住所などの情報をマーケティングやセールス資料や、基本契約書にも情報を反映させることができるでしょう。契約時に決めた決済条件や振込先が登録され、請求書に自動で反映されれば、いちいち契約書を確認する手間もなくなるし、間違った振込先に支払ってしまうようなミスもなくなります。

加えて、一方通行な情報伝達から情報の相互連携に変わることで、たとえば経理部の債権残高や回収状況の管理情報が、わざわざ未回収リストを作ることなくリアルタイムで営業にも共有され、営業の自発的催促により回収漏れや貸し倒れが減らせるかもしれません。

つまり、会社の中を流れる情報がワンストップ、ワンスオンリーになる。そうなれば、もちろん生産性も上がるし、社内のコミュニケーションがスムーズになり、スピーディに問題を解決できるようになります。社内で情報が滞留することなく最新の状態に更新され続けるので、社会の急速な変化に後れを取ることなく適切な意思決定ができるでしょう。また、「バリューチェーンのどこで問題が起きているのか」「どこが自社の強みなのか」がはっきりと見えてくるので、改善による体質強化も、選択と集中による競争力強化も、スムーズに進めることができます。

これからの企業は、こうしたエコシステムをいかに作り上げるかを念頭に置いて運営していく必要があるのです。

まずは社内のペーパレス化

では、会社をエコシステム化するにはどうしたらよいのでしょうか。

まずは、社内でどこにデータの“詰まり”があるかを把握します。紙やExcel、手作業でやっている業務はどこにあるか。交通費精算や請求書発行など、たくさんあると思います。それらをペーパレスにできないか考えてみましょう。必要な人が必要なデータにアクセスでき、いちいち紙の書類や添付ファイルでやり取りをしなくても情報共有できる仕組みです。

クラウドの導入はペーパレスを進める基本的な方策ですが、じつはただ既存システムをクラウドに置き換えるだけでは不十分。大切なのは、クラウドの恩恵を最大限まで引き出しているかどうかです。

たとえば、会計ソフトをクラウド化したとしても、交通費精算のやり方がこれまでと同じであれば、結局、手入力での作業が必要になります。それではせっかくのクラウドのよさが十分に活かされていません。クラウドの恩恵を最大限に享受するには、これまでと業務のやり方を少し変える必要があるのです。

例としてモバイルSuicaを挙げてみましょう。モバイルSuicaとは、ユーザーの携帯情報端末をSuicaとして使えるJR東日本のサービスです。電車に乗るときはもちろん、電子マネーとして買い物にも使えるすぐれもの。

freeeでは、このモバイルSuicaと同期して利用履歴を取り込むことができます。電車に乗った履歴なら、何日にどの駅からどの駅まで乗り、電車代がいくらだったかまで自動で反映。これまで交通費精算のたびに電車代を調べて手入力していたのがウソのように効率化します。

つまり、これまでのやり方から、仕事での移動はすべてモバイルSuicaを使いfreeeで同期するというやり方に変えれば、クラウドの恩恵を最大限に享受できるというわけです。


データの流れをイメージしよう!

ポイントは、デジタル化したデータがきちんと組織のなかを流れ、ワンストップ、ワンスオンリーとなるようにイメージすること。1つずつの業務を個別にクラウド化しても、これまでとやり方が同じであれば、データが途中で途切れてしまいます。

どのようにデータが流れるのがベストなのか、それを実現するにはどのようにシステムとシステムを連携させるべきなのか。企業それぞれでニーズは異なります。それを1つずつ考えてつなげていけば、自社のクラウド化の完成形がかなり具体的にイメージできるはずです。

一度でもデータのスムーズな流れを体感したら、その利便性を実感することができるでしょう。

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